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旅、ときどきネコ

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個人旅行、一人旅大好き。デジタル一眼レフによる旅先の思い出を中心に時々ネコの写真です。09年11月から半年間はドイツ滞在記をupしていました。

2012ロンドン旅行14:ショッピング~紅茶

英国といえば、紅茶。産地じゃなくてブレンドをしているだけ、もしくは産地から輸入しているだけとはいえ、とりあえず紅茶の国。ロンドンに行ったら紅茶を買おう、そして買うなら東インド会社で。行く前からそう決めていました。

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東インド会社のティーバッグセット。古地図風の封筒に、シーリングワックス風の紋章入りの赤いシールというアンティーク調のパッケージが歴史好きの心をくすぐります。ティーバッグが6つで3.5ポンドっていうのはちょっと高すぎ...と思うのですが、軽いしかさばらないので気軽なお土産にはよいかと思います。メジャーな紅茶ブランドはどれも日本で買える中、今のところ(多分)ロンドンでしか買えないというのも、珍しくてよいかと。ハロッズでも缶は売っていましたが、ティーバッグは本店だけでした。

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封筒を開けるとこんな感じ。ブラックティーセットには、ダージリン、アッサム、セイロン、アールグレイのポピュラーな四種に加え、ボンベイチャイ、ロシアンキャラバンという少し変わったお茶が入っていました。チャイはシナモン、クローブ、カルダモンに胡椒入り。牛乳と砂糖を入れて、カレーと一緒に味わいたいところです。ロシアンキャラバンは、中国とインドの紅茶のブレンド。あれ?ロシアのものが中に入っていない?シルクロードとかいう名前の方がしっくりくるような気がします。


「東インド会社」って聞き覚えが...。社会や世界史の教科書に載っていた、あの東インド会社?答えはイエスであり、ノー。English East India Company自体は、1874年に解散済みです。では、なまえだけで全く無関係かというと、そうでもありません。インド生まれの実業家が会社にまつわるintellectual property rights(知的財産権?)を全て買い取り、イギリス東インド会社の歴史や遺産を意識しながら、食品のラグジュアリーブランドとして甦らせたそうです。
たしかに"東インド会社"のブランド価値は抜群。英国紙、いえ欧州史や西洋史、インド史、中国史、要は世界史を語る上ではなくてはならない存在です。しかし、負の側面も。阿片戦争、植民地支配、帝国主義といったものも連想させます。

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ショッパー(お店の袋)には、このようにハートと数字の4を組み合わせたマークが。公式サイトいわく、世界初の商標であり、当時最も有名なブランドロゴだった...とのことです。最初はもうちょっとシンプルだったけれども、ハートと組み合わされるようになったのは18世紀初頭。

しかし、インドのムンバイ生まれの方がオーナーで、ロンドンの一等地だるリージェンシーストリートに本店を構えているということには、時代の流れをかんじます。ご本人はインタビューの中で”People are rejoicing because an Indian has bought the ECC – it is a symbol of redemption”と語っていました。「インド人である私が東インド会社を買い取ったことに母国の皆さんは喜んでいます-いわば贖いの象徴ですから」との発言です。

新生東インド会社がロンドン名物として定着するのか、負の遺産に押しつぶされてしまうのか。今後の動向が気になるところです。

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缶も素敵なデザイン。どの缶にも、東インド会社の歴史にまつわる話が書かれています。

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アッサムやセイロンの場合はその土地における東インド会社の農園、ディレクターズブレンドにはロンドンでの紅茶オークション、ロイヤルブレークファストには王室に献上された紅茶のことなどです。

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by monisha | 2012-07-03 22:14 | London

by monisha