旅、ときどきネコ

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個人旅行、一人旅大好き。デジタル一眼レフによる旅先の思い出を中心に時々ネコの写真です。09年11月から半年間はドイツ滞在記をupしていました。

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雪のケルン

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E-620/ 25mm F2.8 "Pancake"
2009年12月20日のケルン。かの有名な大聖堂です。寒そうな感じを出すため、ホワイトバランスを2700Kにしました。

ニュースを見ていると、今冬も欧州は寒波に襲われて大変そうです。エッフェル塔が閉鎖されるほどの大雪って…。ドイツに住んでいた半年間、週末ごとに電車や飛行機であちらこちらに旅行していましたが、雪で足止めをくらうということは幸いありませんでした。今年はもっと大変そう。欧州のみなさま、どうぞお気をつけて。

今出さないと来年までチャンスを逃してしまいそうなので、昨年の12月にケルンに行った時の写真を何枚かアップします。ケルンでは6、7ヶ所ほどクリスマスマーケットがあるとのことでしたので、楽しみに行きました。しかし生憎この日は大雪。風も強かったので、雪に濡れてレンズが壊れたらどうしようとヒヤヒヤしながら撮影していました。
パナライカ14-150mmを購入してから、わたしの撮った写真の七割はこのレンズで撮っているのではというくらい愛用しています。実は購入直後、前玉から床に落としてレンズプロテクターが粉々に砕けるという惨事がありました。そして上記の通り、悪天候の中持ち歩いたりしています。濡れたらすぐに拭く、使用していないときはコートの中に入れる等一応気を遣っているつもりですが、結構手荒にしている方かもしれません。が、今のところは故障なし。このまま好調を保ってほしいものです。このレンズがなくなったら、写真が撮れなくなります…。
この記事内でも、一番上の青い大聖堂以外すべてバリオエルマー使用です。

Weihnachtsmarkt am Kölner Dom
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ケルンHbfこと中央駅の真正面に大聖堂があり、そのすぐ裏手にマーケットがあります。キリスト生誕のシーンに雪が積もっていてなんだか素敵でした。らくだって、砂漠とか暑いところの生き物というイメージがあるのですが、実際には雪の中でも活動できるんでしょうか。
とにかく駅前すぐなので、あまり時間がないけれども少しだけマーケットを味わいたいという方にお勧め。

Dom/ Hauptbahnhof停留所からすぐ
11月第四月曜日から12月23日まで
11amから21pmまで
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Weihnachtsmarkt Kölner Altstadt “Heimat der Heinzel”
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これは小人をモチーフにした、ちょっとメルヘンなマーケットにて。赤いマグカップの中身はりんご酒ですが、すっごくお勧めです!めっちゃ美味しかったです!!ドイツ語での名前はApfelpunsch。グリューワインはドイツ中のマーケット、どこに行ってもありますが、りんご酒はグリューワインほどは多く見かけません。ハンブルクでもアップルパンチを飲みましたが、ケルンの方が断然美味しかったです。写真には写っていませんが、中にはりんごの輪切りがぷかぷか浮かんでいます。寒い中、ふーふー息を吹きかけ、手を温めながら飲むあたたかい飲み物って最高にいいですよね。
大聖堂から200mほどと、すぐ近くにあります。

Heumarkt停留所からすぐ
11月第四月曜日から12月23日まで
11amから22pmまで
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ドイツのことを書いていると、妙に筆が弾みます。またいつかヨーロッパに住む機会ができたらなあ、とついつい夢想してしまいます。

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大聖堂のマーケットから、グノームのマーケットへと向かう途中にあったツリーです。
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by monisha | 2010-12-09 23:46 | Köln

薔薇の名は

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What's in a name? That which we call a rose
By any other name would smell as sweet;
名前だなんて何?薔薇がどんな名前だとしても、香りの甘さは変わらないわ。
Romeo and Juliet; Act II Scene ii



今日ニュースで、ワールドカップ八戦全て的中された予言タコくんが再び話題に。本名はパウルではなくパオロではないというものです。現在オーバーハウゼンに住むタコくんは、ドイツ語読みでパウルと呼ばれていますが、イタリアで捕獲されたのでパオロが正しい名前だとのこと。しかし公式記録ではイングランド生まれなので、だったらむしろ本名はポールです。

西洋の名前はこのように同じものでも、「別人?」と思うくらいところ変われば発音もスペルも異なる場合があります。
William(英)=Guillaume(仏)=Guillermo(西)=Guglielmo(伊)=Wilhelm(独)=Gulielmus(羅)
(左からウィリアム、ギヨーム、ギレルモ、グリエルモ、ヴィルヘルム、グリエルムス)
と、音も綴りもかなり大きく違いますね。この中では、仏西伊とラテン語系は似ていますが。
西洋史上、この名前の有名な人物といえばイングランド初代王、ウィリアム征服王などでしょうか。現在のフランスであるノルマンディー公の庶子として生まれたため、庶子ギヨーム(Guillaume le bâtard)とも呼ばれた人物。日本では英語名で呼ばれていますが、本人はノルマン系フランス語を母国語としたので、ギヨームと呼ばれることの方が多かったように思います。
イギリス王室の王子様もこの名前。もっとも、本名ではなく愛称のウィルスで呼ばれることがほとんどのようですが。弟君のヘンリー王子も、愛称のハリーで呼ばれることがほとんどです。

Richard(英)=Richard(仏)=Ricardo(西)=Riccardo(伊)=Richard(独)=Ricardus(羅)
(左からリチャード、リシャール、リカルド、リッカルド、リヒャルト、リカルドゥス)
こちらは綴り自体はあまり変わりませんが、日本人からすると音は違うように聞こえます。

Peter(英)=Pierre(仏)=Pedro(西)=Pietro/Piero(伊)=Peter(独)=Petrus(羅)
(左からピーター、ピエール、ペドロ、ピエトロ/ピエロ、ペーター、ペトゥルス)
聖書にも登場する名前ですが、キャラクター名などで日本人にも馴染みがあるのではないでしょうか。
ピーターパンにキャプ翼のエルシドピエールくん、ドレッシングブランドのピエトロ、ハイジのペーター少年。日本の聖書ではペテロともペトロとも呼ばれ、イエスの最初の弟子です。


では、異なる国の人々が会話をするときはどの名前で呼ぶのでしょうか。フランス人のギヨームくんがドイツ人のリヒャルトくんと話すときはお互いなんと呼ぶ?そこに日本人のミニ子さん(仮名)が加わった場合は?
わたしが知っている限りでは、「話している言語にあわせてスペルの通りに発音する」です。

フランス人とドイツ人の二人がフランス語で話す場合は、お互いをギヨーム、リシャールと呼びます。ドイツ語の場合は、ギヨーム、リヒャルト。ここに英語しか話せないミニ子さんが加わった場合、ギヨーム、リチャード、ミニコとなります。
フランス語独特のスペルであるGuillaumeは、基本的にどの言語でも同じ音。ミニ子さんの場合も、Minikoとなるのでどの言語でもミニコ。Richardは言語ごとに音が変わります。推測ですが、イタリア語の場合はリチャルドと呼ばれるように思います。

もっとも、言語によっては発音できない音もあるので、日本人の名前でも国によって全く異なるものがあります。たとえばヒサシさん。フランス語ではHの音は綴られていても発しないので、いくら説明してもイサシと呼ばれることでしょう。スペイン語ではJはHやYになるので、ジョウジマさんはヨーヒマ、ホーヒマになる…のかもしれません。すみません、スペイン語は大学のときにちらっと勉強しただけなので自信ありませんが。


自分の名前が聞き慣れているのと違うように呼ばれるって、イヤだったり違和感があったりしないのでしょうか。
同じ会社にドイツ人のMichaelくんがいますが、英語で話すときはマイコー、ドイツ語で話すときはミヒャエルと名乗っていました。発音に自信がないけどミヒャエルの方がよかったらそう呼ぶよと申し出ましたが、別になんだっていいよとのこと。個人差はもちろんあることでしょうが、彼の場合はこだわりがありませんでした。
わたしは下の名前を間違えられることが多いせいか、子どもの頃からとってもこだわりがありました。よくお土産物屋さんに売っている名前入りキーホルダーも、一字違いだったらあるのにわたしの名前はないことによくがっかりしていました。「日本人学校の入学式のとき、当時六歳のミニ子は校長先生に名前を呼ばれたとき"違います!"と全校生徒と親の前なのにその場で抗議して憤っていた。すごい子じゃ」と今でも母に言われます。

むむむむむ。文化の違いとかではなく...せ、性格?
カーッとしやすいのは変わりませんが、すっかり緊張しいになってしまったので、幸か不幸かそんなこと今では絶対にできません。

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猫山家のネコたちのうち、最重量級を誇るクロちゃん。クロなんて名前は西洋にはありませんが、もしヨーロッパネコだったら、クローロだったりクロリウス、クーラー、クーニャなど別名があるのかもと考えるとなんだか楽しくなってきます。しかしクロリウスだなんていうと、野良出身の目つきが悪い黒トラではなく、ギリシャの香り漂うもっと高貴な生まれの美しいネコさんかのようです。
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by monisha | 2010-07-12 23:54 | ことば

青の静寂

世界遺産、ケルンの大聖堂にパリのノートルダム。フランダースの犬で有名なアントワープの大聖堂に、フィレンツェのドゥオモ。小さな教会では、ベートーベン少年がオルガニストを務めたことで知られるボンのレミギウス教会。ベルギーに住んでいた頃、近所にあったブラスカートの名前すら覚えていない教会。六歳のときから今年の五月までのX年、ヨーロッパにある教会には数え切れないほど行きました。

しかし。
その中で特に印象に残った、忘れられない場所を選ぶとしたら、マインツにある聖シュテファン教会はナンバーワン候補のひとつです。
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マインツはライン川沿いにある、ドイツ西部にある都市。フランクフルトからは電車で三十分ほどです。ケルン、デュッセルドルフと並び、ラインタント地方のカーニバル三大都市のひとつと呼ばれています。
通常、マインツで有名な教会といえば大聖堂の方です。ケルン、アーヘンと並び、ドイツ三大大聖堂のひとつと呼ばれているそうです。遠くからでもパッと眼に飛び込む、落ち着いた赤。堂々としているのにどこか可愛らしい、ウェディングケーキのようなデザイン。巨大なのに関わらず、何故か重圧感はありません。白く、直線的で硬い、厳しい印象のあるケルンの大聖堂とは対照的です。このマインツの大聖堂も見応えはありますし、周りに素敵な建物やカフェ、お店が立ち並んでいますので観光にはもってこい。
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でも、町の中心から少し離れたところにある聖シュテファン教会にも是非立ち寄ってみてください。

シュテファン教会の外観は、特筆すべきではないように思います。第二次世界大戦後に修復されたとかで、あまり古いですとか重々しい感じはしません。でも、青銅色の重々しい扉を押し開くとそこは静寂の世界。シャガールによるステンドグラス越しに差し込む光で、教会中が青一色に染まっています。
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シャガールのステンドグラスを見るのは初めてではありません。昔々、家族旅行で行ったランスの大聖堂でも見たことはあります。当時は、観光情報というとガイドブックかツーリストインフォーメーションで配布されているぺらぺらのパンフレットしかなかった時代。ステンドグラスのことは何も知らずに行ったところ、こんなところにシャガールが!と母が大感激していたことは記憶に残っています。が、八、九歳のわたしがステンドグラスを見て何を感じたかは覚えていません。大聖堂の近くにあったベーカリーで買ったキッシュロレーヌの美味しさに感激したことはしっかり脳裏に焼きついているのですが。
しかしそれ以降、シャガールという名が気になり、母が美術館でほら、シャガールよと言う度、ああステンドグラスの人だ、空飛ぶ馬だ、不思議な絵の人だ、と意識するようになりました。

今回、子どもの頃とは違いステンドグラスを見た瞬間、いえステンドグラス越しに注ぐ光を浴びた瞬間に心奪われました。
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感動した理由のひとつには、自分が年齢を重ねたことがあるように思います。よく「子どもの頃の方が感受性が豊かだから感動が大きい」といわれます。ある意味真実かもしれませんが、全面的な同意はしません。たとえば、わたしが50年後に再びドイツを訪れたとしたら。変わったものはたくさんあるでしょうが、その中で変わらないものを見たらどれだけ感慨深いことか。反対に、子どものときに食べたキッシュが今でも忘れられないのは、初めての味だったからでしょう。年齢と共に感受性は必ずしも薄れるのではなく、関心が変わってくるだけなのかもしれません。
もうひとつの理由は、教会の程よい広さです。教会の威信誇示の目的もある大聖堂は、概ね巨大。見上げると首が痛くなるほど天井が高く、窓から入る明かりは中央にある信者席にはなかなか届きません。広すぎて落ち着かず、萎縮しそうです。ですがこの教会は小さめなせいか、どことなく穏やかな雰囲気が漂っています。左右のステンドグラスから入る光は教会中に届き、入った途端に暗いものの青く優しく静かな光が身を包みます。二月のオフシーズンでしたが、シュテファン教会には観光客は次々と訪れていました。しかし、中に一歩足を入れると誰もが一瞬口を閉ざします。降り注ぐ光に身を委ねているかのようでした。

ステンドグラスの題材となった旧約聖書は、ユダヤ教・キリスト教共通の聖典です。自身がユダヤ人であり第二次世界大戦中にナチス支配下にあるフランスから逃れたシャガールが、ドイツとユダヤの橋渡しを祈りデザインしたとか。という背景情報はマインツ訪問時は知りませんでしたが、そう聞くとキリスト教徒でないわたしにも心に染み入るものがあります。

実物にはかないませんが、言葉でいくら説明するよりも写真の方がステンドグラスの美しさを語ります。どうぞ。

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by monisha | 2010-07-08 13:12 | Mainz

ドイツの七夕

明日は七夕ですね。
ヤフーのトップニュースに織姫と彦星の関係や職業についての記事が掲載されていましたが、わたしもすっかり勘違いしていました。名前からして、織姫が機織だというのは認識していましたが、彦星が牛飼いだとはわからず。"漁師"だとわたしも思いこんでおり、「え?なんで漁師が珍答?ん?何が間違ってるの??」としばし自分の誤解に気づきませんでした。そういえば、子どもの頃に見た七夕の絵には牛が登場していたものです。いつの間に認識がすりかわっていたのでしょうか。天の川=川=魚=漁師という発想のように思います。

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わかりづらいので大きめの写真にしてみました。…あれ?七夕のような、そうでないような。短冊は飾られてるようだけど、何かが違う?
実はこれ、日本ではなくドイツの写真です。

わたしが住んでいたラインラント地方では、4月30日から5月1日にかけての晩は意中の女性がいる男性にとっては特別な時間。夜更けから朝までに、彼女の家の前に樺の木を飾るという風習があります。実際につきあっていなくても、男性の片想いでもOKだそうです。木は高ければ高いほどよいとか。倒れないように、近くにある街灯や家のパイプにくくりつけられたりしています。しかしこんな大きなもの、一人で運んでこっそり設置するなんてムリです。そこで、男友達数人でトラックを借り、一軒行っては次の一軒へと互いに協力しあうそうです。でも、同じ家に姉妹など複数の女性がいたらどうやって自分宛なのかおねーちゃん宛なのかわかるの?

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木をよく見ると、ハートに女性の名前が書かれたものも必ず飾ってあることがわかります。なるほど、これだったら一目瞭然ですね。たとえその気がなかった相手でも、こんなに頑張ってくれたらついつい情にほだされてしまいそうです。

しかし、飾ったはいいものの木はやがて枯れてしまいます。撤去まできちんとするのが男性の仕事。再度トラックを借り、きちんと後始末するそうです。古いしきたりでは、木を撤去する際に彼女のお父さんに挨拶し、ビールをもらえると二人の仲が認められたことになるとか。今ではそこまでやるのは珍しいことだそうですが。

Maibaumをもらえた女性にとっては勲章。しばらくご近所にも友達にも鼻高々でしょう。
しかしわたしとしては、もらえなかった女性のことを考えると少々切なくなります。お父さんとしては「娘は誰にもやらん!」と思う一方、「まさかうちの娘はこんなに可愛いのにもてないのか?」と心配しそうです。ご近所からも「お隣のAnnekeちゃん、もう年頃なのに今年ももらってないわねえ。大丈夫かしら」とかありがた迷惑な心配をされたり。それとも、女性たちは意外とさばさばわりきっている?わたしの考えすぎでしょうか。

このメイデーの恒例行事、ドイツの中でもラインラント地方特有の伝統だそうです。地方色豊かなドイツ。半年間の滞在中、こういった風習にいろいろと触れることができ楽しかったです。

ドイツ語版ですが、wikipediaにも記述がありました。

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by monisha | 2010-07-06 20:04 | ドイツ生活

帰国直前のおはなし。

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ラインを見下ろす古城。わたしのイメージするドイツってこんな感じでした。

ご無沙汰しています。帰国後のここ一ヶ月、半ネット落ち状態でメールチェックは週一、二度、ブログにもろくにアクセスしていない状態でした。すみませんです…。帰国直前の話、先日参加した撮影会の話など、何本か記事がたまったのでまとめてアップです。今後も、一ヶ月に一度更新するかどうかの不定期になりそうですが、気が向いたときによろしくお願いします。

荷物をなるべく増やさないようにしようと心がけているつもりでしたが、帰国の際には荷物がやっぱりふくれてしまいました。ドイツから日本への国際郵便をいくつか調べましたが高いものばかり。船便は採算が悪いということで、廃止になってしばらく経つそうです。以前、ドイツから日本へ荷物を送ったときに約一週間程度とえらく早く届いて驚いたことがありました。船便なのに何故??と当時は不思議でしたが、船便なんてそもそもなかったのなら納得です。結局、DHL Paketで送ることにしました。

DHLには英語サイトがあります。ネットで荷物の集荷も依頼できるようなので、すべてネットで注文することにしました。ふむふむ、大きい荷物の場合はPaketというやつを選べばいいのか。10kgまで、もしくは20kgまでか。えーと、ドイツから日本行きというところをクリックして…??あれ?なんで突然ドイツ語に?英語サイトのはずなのにおかしいなあ。よーし、もう一度。ここを入力してクリックして…?ん?また?えーと、落ち着いてよく考えて。さっきは何か違うアイコンを選んじゃったのかなあ。落ち着いてもう一度。ここを入力。次にここをクリック。
…うがー、やっぱりドイツ語や!国際郵便なんて、非ドイツ人が使うことが多いだろうに、なんでドイツ語サイトのみやねん。ドイツ語から英語への翻訳なんてたいして時間かからんやろ!怠慢やわ!!大体、DHLなんて世界中にオフィスがあるグローバルカンパニーやんか!そんな会社に英語サイトがないってどういうことやねん!

つい腹を立ててしまいましたが、嘆いていても仕方ありません。同室のNadiaに頼むことにしました。
「あのーNadia、時間があるときに手伝ってくれる?」
「もちろん。いつでもいいわよ。でも、DHLに英語サイトがないなんて信じられないわね。恥だと言ってもいいんじゃないかしら。よくもグローバルカンパニーだなんて言えるわね。国内郵便ならまだしも、国外ならドイツ人以外なら利用して当然じゃない。ドイツ語版しかないだなんて信じられないわ」普段穏やかで物静かなNadiaですが、言うときは言います。結構辛辣。うーん、さすがドイツ人。
荷物の内訳は?数量は?重さは?送付先に無事届かなかった場合は、送り主に戻す?それともオークションにかける?思いもかけない質問もありましたが、なんとか無事依頼。6ユーロも追加でかかりますが、集荷は午前中と時間指定することにしました。自分で郵便局に運ぶと無料ですが、荷物が重いのとアパートがエレベーターなしの5階なので、自力では無理です。車があるならまだしも、自転車の荷台に10kg以上の荷物を乗せてえっちらおっちらなんてねえ。
日本だったら、電話で集荷依頼したら無料ですぐに来てくれるのになあ。合計何キロと事前に記入せずとも、その場に秤を持って来てくれるのになあ。

荷物を集荷してくれるのは、出発前日の午前中。なかなか来ません。よくよく見ると、集荷は正確には8時から13時まで。まあ、そのうち来るやろ。
11時すぎ。…まだぁ?イライラしながら今か今かとじーっと待ち続けるこの状態。なんだかデジャブを感じるような。デジャブってわたし、何を思い出してるんやろ?…ああ、わかった。あれだ。
12時すぎ。ほんまに来るんか??最後に会社のみんなでランチに行こうって言ってたのに、これだったらもう間に合わへんわ…。なんか悲しい。あー、でも待たせても悪いし、Alyssaあたりに行かれへんってメールしとかんと。うがー、DHLめ!!
13時10分前。6ユーロ追加で払ったのに、DHLの奴何しとんねん!!あー、腹立つ!!怒りの苦情電話をかけんと。…って待った。英語は通じるん?通じんかったら、どないして文句言えばいいんやろか。

13時5分前。
ピーンポーン。
来た来た!やっとや!一応13時前ってことは苦情を言うわけにはいかんなあ。このやり場のないフラストレーション。これはこれで、腹立つなあ。

やってきたおにーさんは、玄関の前に置かれたダンボールを見て顔をしかめています。伝票等すべてプリントアウトしていますが、インボイスと発送票の正確な貼り方がいまひとつ自信がなかったので、実際には貼っていなかったためでしょうか。でも、ガムテープも用意してすぐ貼れる準備はしてあるし、たいして時間かからへんはずやけど。荷物が大きいせいでしょうか。たいしたことない荷物だったら、最初っから自分で運んでるやろ。集荷依頼したってことは、たいしたことあるってわかってるんちゃうか?
少し前まではもっと遠慮深い考え方をしていたはずなのに、いつの間にか頭の中でも自分を堂々と正当化していることに気づきました。おそるべし。

“Xxxxxxx?”
「ヴァス?I’m sorry, but I don’t speak any German」
“XXXXxxxxx!! ハー(わざとらしい溜息)。ちっ(舌打ち)。”
ドイツ語はわかりませんが、一番よく耳にするののしり言葉はわかります。そして、溜息や舌打ちは万国共通の模様。なんやなんや、わたし文句言われてるんか?こういうときは全く言葉がわからないふりに限るな。でも、こっちは集荷代金も払ってるんやし、荷物を運ぶのはそっちの仕事やろ!
向こうがニコニコしながら重たくて困っちゃったなあ、という素振りをしたのだったらこちらも申し訳ない気持ちになりますが、ふてぶてしい態度をとられるとこちらも意地でも申し訳ない態度なんてとるものか、という気分になります。
日本の「お客様は神様です」文化とはえらい違いです。

わたしの場合、足で蹴らない限りなかなか運べないくらい重い荷物でしたが、さすがはプロ、一旦その気になるといとも軽々と荷物を運んでくれました。階段を三往復はさすがに悪かったかなあ。

ランチには間に合わなかったものの、その後会社に最後の挨拶に行ったとき。IngridとAlyssaに荷物の集荷の話をしました。
「…ってことがあってさ。ランチに間に合わなかったの残念だったなあ」
「そんなにギリギリの時間に来たなんて、せっかく申し込んだなのにね。大体、荷物を運ぶことが仕事なんだからその態度はないわね」とIngrid。
「でも、半年もいたんだからわたしたちドイツ人は文句を言うのが大好きだってことにそろそろ気づいたんじゃない?」笑いながらAlyssaです。
全くそのとおり、と言っては悪いかなあ。でも、お客さんをお客さんと思わない態度や、すぐにcomplainするってのは本当だなあ。「う、うん。気づき始めたところ…って感じかな?」
「ふーん。”気づきはじめたところ”って本当に?」ニヤっと笑われました。バレてら。
「えーと、実は数ヶ月前にインターネットのプロバイダとトラブルがあった頃から気づいてたかも」

とか何とかありましたし、サービス業のサービスの悪さには大変驚くところがありましたが、同僚はいい人そろいでした。ふりかえると、本当にあっという間だった半年間。帰国後しばらくは、日本のいいところが目に付いて仕方ありませんでした。日本のサービス業の方って、本当にサービス精神豊富ですね。その話は、また近々。

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何故かドイツ滞在中は普段と違うことがしたくなり、しゃぼん玉を吹いてぼーっと眺めていたりしていました。夕暮れ時、暗くなる直前です。

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by monisha | 2010-06-15 23:33 | ドイツ生活

一瞬もひとときも永遠に

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印象に残った風景1。クリスマスマーケットの賑わい。お父さんが幼い我が子を肩車している様子が微笑ましかったです。

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印象に残った風景2。路上の音楽家。バンドネオンの哀愁ある響きが冬のヨーロッパのぴんとした空気に漂っていました。

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印象に残った風景3。これはドイツではなくロンドンです。観光客にわらわらと囲まれても凛と背筋を伸ばしたままの兵隊さん。Blues and Royalsという騎兵連隊の方です。イギリス王室のハリー王子もこの連隊に所属です。

最後の数週間は仕事がたてこんでいたり悲しいことがあったりいろいろあったため更新ペースが落ちましたが、ここ半年間ブログのアップを続けました。ときにはワードだったりメモ帳だったり、媒体がいろいろだったので正確にはわかりませんが、文庫本一冊くらいの文字数になっているかもしれません。我ながらよく書きました。

出張中はブログをしようと思った理由。さすがに一人で長期海外出張は寂しいと思われるのでブログを通して誰かとつながっていたいとか、一度ブログというものを経験してみたいとか、いろいろありますが、一番の理由は大人になってから初めての海外生活という貴重な体験を形にして残しておきたかった、というものかもしれません。


自分の子ども時代、学生時代、社会人になってから…振り返ってみると記憶って結構曖昧です。今のこの思いはきっと忘れないだろうと、その瞬間瞬間には思っていても、気がつくと日常に紛れて記憶の片隅に埋もれて、いつしか消えてしまいました。

小学生の頃、母が昔の同級生の名前を一部しか覚えていないと言うのを聞きました。え?わたし今クラスの32人全員フルネームで言えるのにどうしてそんな当たり前のこと忘れちゃうの?と思ったことがあります。しかし今となっては、仲のよかった友人と一部の同級生以外、顔も名前も覚えていません。母のセリフに驚き疑問に感じた瞬間は覚えているものの、どういった経緯でその会話に辿り着いたかはわかりません。
10年生だった15のとき、宿題に提出した作文の出来がよすぎたのか英語の先生に自分で書いたものではないのではと怪しまれたことがあります。先生に疑われたことに傷つき、帰宅してから大泣きしました。ひょっとしたら、ショックに思わず学校で涙ぐんでしまったのかもしれません。そのときどんなに悲しかったかは心に刻まれていますが、作文の課題がどういうものだったのか、先生の名前は、何時限目に英語のクラスはあったのか、詳しいことは忘却の彼方です。先生の顔や声、教室の様子などは覚えているのにです。
覚えているのは驚いたことやショックだったことに限りません。たとえば、小学3年生のときには赤いノートを使っていたこと。中学生のとき、学食代わりに注文していたパンが四種類あって、340円と220円と値段が二段階あったこと。大学の昼休みに本を読んでいたときのセミの鳴き声。インパクトのあることだけではなく、こういったとりとめもない出来事が記憶に残っていたりします。

その一方、消えていってしまったものもたくさんあります。いえ、むしろいつの間にか消えていってしまったものが大半です。
20年以上前に家族でキューケンホフにチューリップを見に行ったとき、どう思ったのか。転校の多かった子ども時代、各学校初日をどんな気持ちで迎えたのか。高校のとき、毎日どんな朝食を食べていたのか。大学生になって初めて携帯電話を持ったときにどう思ったのか。
当たり前すぎて気にもとめなかったこともあるでしょう。深く感じ入ったときもあったでしょう。なのに、ごく一部を除きほとんどが時に流されて見えなくなってしまいました。
辛い記憶を敢えて意識の底に追いやり忘れようとすることもありますが、反対に何を覚えておくかは自分でコントロールできないように思います。


今回ドイツ出張に行くことになったときに思いました。外国で異文化に触れて何も感じないわけはありません。その驚きや感動をどうにかして留めておきたいと。
最初は写真プラス数行の予定でしたが、そのうちにどちらが主で従なのかわからなくなってきました。一旦書き出すと思いのほか文章がすらすら思い浮かぶことと、わたしの今の腕だと写真に想い出を全て託すことは出来ないことに気づいたからです。この文章にはどの写真をつけようか、反対にこの写真のためにどんな文章を書こうかなど、意外と楽しかったです。写真は一瞬を留めることが出来ますが、文章は一時間でも一日でも留めることが出来ます。お互い補完関係にあるようで、わたしには写真と文章両方というスタイルが心地よかったです。

ブログとして公開せずに自分のコンピューターに日記を残すという手もあったはずです。でもブログを始めてよかった。もし読者がいなければ三日坊主になっていたと断言できます。
ブログを見てくださった方、特にコメントをくださった方、どうもありがとうございました。更新を待ってくれている誰かがいるかもしれないと思ったからこそ、頑張れました。エキサイトブログだと一日何人訪問者があるかと検索キーワードの上位くらいしか、ブログを見ている方のことがわかりません。コメントがあると、数字だけじゃなくて本当に見ている方があるんだと張り合いになりました。

出張は正直なところ薔薇色だけではなく、仕事が上手くいかなくて落ち込み自己嫌悪に陥ることもしばしでした。忙しいときは平気でしたが、ふとした瞬間、寂しさが押し寄せてくるときもありました。でも、ブログには楽しい話や笑える話ばかりをアップし続けることで前向きな気持ちになれました。週末の旅行、日常で気づいた小さなカルチャーショック。楽しい気持ちが少しでも伝わっていれば幸いです。

帰国後は通勤時間が長くなりますし、記事にしたいようなことが少なくなると思うので、ブログ更新は一旦凍結します。
ですが。
美味しいものを食べたとき。楽しいこと、感動することがあったとき。素敵な場所に行ったとき。
何か心動かされることがあったとき、きっとまた記事をアップしたくなると思うのです。旅行で撮った写真も、アップしていないものがまだまだたくさんあります。そのうち、思い出したようにぽつぽつと更新するようになったらまたどうぞよろしくお願いします。初めて一人旅に出たときにノートに手で書きなぐった旅行記を清書したいと思いつつ、三年が経ちました。時間をみつけてそちらもいつか完成できたらと思っています。

それでは、いつかまたお会いする日まで。
本当にありがとうございました。

追伸
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by monisha | 2010-05-07 04:19 | ドイツ生活

ストーカーと日本

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E-620/ 50mm F2.0 Macro
雨をガラス越しに写しただけですが、このレンズだと"絵"になります。


和食が恋しくてたまらないわたしを気の毒に思ってか、自分も食べたかったのか、同僚のWilhlemと会社を出た後に日本食レストランに行きました。久々の和食はやっぱり美味しい。スズキの中華風サラダ(…ってよく考えたら和じゃなくて中華??)のごま油と醤油の香りがたまりませんでした。日本語を話せるというのも気楽で嬉しいところです。

いろいろと他愛もないことを話しているうちに、ふとしたことからネット談義になりました。
「そういえばアメリカでもヨーロッパでもFacebookってかなりの人気ですよね。本名とか顔写真をネットにのせることって抵抗ないんですか?」
「特にないっすね。写真を見られたところでそうそう困ることにもならないですし」
「ふーん。日本だとストーカーとか犯罪に巻きこまれるのが怖いとかで、相当顔写真に関しては神経質な人が多いんですけど」
「そもそもストーカーがそこまで多いのって日本くらいじゃないんですかね」
「ええっ??ストーカーってドイツにいないの???」
「いやあ、いないことはないと思うんですけど日本ほどじゃないと思いますよ」
「だってだって、そもそもstalkって英語じゃないですか?アメリカから輸入された概念だろうし、日本だけ多いとは思ってなかった…」
「後をつけられたとか、こわい目にあったとか、あんまり聞かないですよ」
この後、会話は別の方向へと流れていきましたが考え込んでしまいました。日本だけストーカーが多い理由って一体?

帰りの車でも再びこの話に戻ってしまいました。
「やっぱり理由がよくわからないんですよねえ。インターネットの普及率なんて先進国だとそんなに変わらないじゃないですか。えーと、日本の場合、国土が狭くて他の人が何をしているか目に入りやすいとか?」とわたし。
「ありえますね」
「国民性とか?根暗な人が多いとか」
「…あるかもしれない」
「それが理由だったらイヤだなあ」本当に国民性や民族性、文化的背景とか考え方が理由なんでしょうか。日本特有の現象…は!

「"一途"っていう言葉があるじゃないですか?それに該当する言葉ってドイツ語であります?」
「いちず。うーん、意味はなんとなくわかるけど、ずばりどういうニュアンスなんだろう。英語でいうloyalとかですかね?」
「そうだなあ、わたしの印象だとちょっと違います。 『一途に誰かを思い続ける』っていうと、その思いが叶っても叶わなくてもずっと好きだっていうこと。Loyalっていうと、つきあっている人に対して忠実ってことじゃないですか?」
「うっわ、一途ねえ。英語でもドイツ語でも"too loyal"って言い方はありますけど」
「でも日本語だと一途っていう言葉にネガティブな意味はないです」
「やっぱりそれが国民性の違いじゃないですか?」
「そうかもしれないですねー。日本の場合、一途っていうと批判じゃないので、too loyalに近いのは"重い"かなあ。ふられるときに『あなたの気持ちが重すぎて』っていったらわかりやすい言葉でいうと『うぜーよ』ってことです」
「ははは、"うぜー"ね」


帰宅してから"一途"を和英辞書で引くと、with all one’s heartやobsessiveなど。わたしの感覚ではwith all one’s heartはいちずというより”心の底から”のような気がします。Obsessiveは完全にネガティブな意味。とりつかれた、というのが一番近いように思います。一途の類語としては"ひたむき"もあります。でもこれもいい意味で使われることばかりです。

しかし、ストーカーが多いのは日本だけって本当なんでしょうか。もし本当だとしたら、その理由は?誰かのこと、何かを一心にひたすらに思うという気持ちを尊いものとする文化。それが背景の一部なんでしょうか。
でも、ストーカー行為は犯罪です。好きだったはずの相手に迷惑をかける行為なんて、醜い以外の何者でもありません。一途とストーカー。似ているようですが、全く異なる概念です。
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by monisha | 2010-05-06 07:29 | ドイツ生活

ドイツで困った。

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完全にアウトフォーカスな一枚。街の灯りは温かく見えることもあれば寂しげに見えることも。そのときの自分の気持ちによるんでしょうか。

帰国まであと二週間を切りました。
広くて日当たりのいいアパート。会社まで自転車で15分の距離。朝夕の心地よい風。西欧主要都市まで電車で数時間という旅行に最適の環境。オフィスの愉快な同僚。
日本に戻ったあと、きっと恋しくなることと思います。英語の"I will miss xxx"という表現、自然な日本語に訳そうと思うといつも困ります。教科書どおりだと「xxxを寂しく思う」になるのでしょうが、この場合は「恋しくなる」の方が今の自分の気持ちには即しています。

かといって、帰国が嬉しくないわけではありません。
友だちにも家族にも会いたいです。携帯メールでいつでも気軽にやりとりできる便利さ。看板や標識に書かれていることがすべてわかる安心感。和食がいつでも食べられる喜び。
ドイツ生活では実は不便なことがちらほらありました。これは困った、ということをご紹介します。

ドイツに来た当初、チーズもハムも安くて美味しい♪とほくほくしていました。しかし、元々和食派でパンよりお米が圧倒的なわたしは、すぐに飽きてきてしまいました。たまには美味しい魚が食べたいと思っても、スーパーの魚売場は品数も鮮度もいまいち。会社の近くにEdekaというスーパーの大型店があるのですが、そこですら魚売場は控えめです。わかりやすくするため、魚売場のサイズを100とするとチーズは150くらい。チーズやソーセージの肉加工品は対面販売が100、棚にあるのが125の合計225。生肉は…350くらいでしょうか。
美味しいお刺身が食べたい。ホッケやカマスの開きも。タラやサワラの西京漬けもいいですね。今食べたいものは何かと聞かれると、思い浮かぶのは魚ばかりです。

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肉は豊富にあるので、スーパーでよく買いました。しかし困ったのは、どの肉も骨付きのかたまりでしか売っていないこと。自宅で肉から骨を外すのが非常に面倒でした。

たとえば、今日は肉じゃがを食べたいと思い牛肉を買うとします。切り落としのパック200gなんて便利なものはありませんので、対面販売コーナーに行き、ほしい肉のかたまりを指差して量ってもらうことになります。豚肉と牛肉が一緒に並んでいたりするので、多分これは牛のような気がするけど確信が持てない…という場合には"Das ist rind?"と聞いたりします。牛はrind、ブタはschweinnというのはおかげですぐに覚えました。
これは赤身だから…ももかな。脂ものってるけど筋も多そうだからすね?真ん中に丸い骨が入っているからこれはテールだろう。勘で全てのりきっています。
こうやってようやく買えた肉は骨付きです。一生懸命包丁で自力で薄切りにしたり、ぎこぎこ骨から身を外したりします。"スキヤキ風にしてほしい"って言えば薄切りにしてもらえるはずだよ、と同僚に教えてもらいましたが、英語では通じずドイツ語ではなんと言えばいいのかわからず断念しました。

薄切り肉は調理に楽なので、日本にいるときはしょっちゅう買っていました。いちいち骨が面倒なのですが、どうやってドイツの主婦は時間節約料理を作っているのでしょうか。肉のブロックを上手に利用するレシピが多数あるのか…。

ドイツではガソリンスタンドや駅内のショップなど一部例外を除き、閉店法により日曜は全ての店が閉まっています。これは以前から知っていましたし、不便だとは思うものの慣れてきました。しかし、困るのはコンビニも自動販売機もなく、夜が早いこと。
わたしは普段からよく喉が渇くので、大抵500mlのペットボトルを持ち歩いています。出先でボトルが空になったときは、手近な場所でとりあえずお茶を買うこともしばしです。日本では、道を歩いていても駅にいても建物の中にいても、どこでも自販機かコンビニがあるので不自由することはまずありません。ところがここドイツではそういった便利なものは一切ありません。飲んだ後など喉が渇くので、たまに同僚と飲みに行った帰りには早く帰宅しないと落ち着きません。でも、実は自販機が街中どこでもある日本の方が世界的に見れば少数派です。欧米では、防犯の観点から無人のところには設置しません。自販機をこじ開けて…という面倒な方法ではなく、自販機ごとという豪快な手法で盗難する人が後を絶たないそうです。

数年後といわず数ヵ月後にはこういった不便なことまで懐かしくなるのでしょうか。今後、なんだかドイツ贔屓になってしまう気がします。今年のワールドカップ、ドイツ代表も応援してしまうかもしれません。

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二月のドイツの空。最近はこういった雲を見なくなりました。季節の移り変わりを感じます。
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by monisha | 2010-04-30 08:24 | ドイツ生活

バカンス

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水に映った逆さバイヨンは雨季限定の光景。乾季には水が干上がるそうです。

今日のお昼はSebastianとWilhelmと一緒にベトナム料理に行きました。ドイツのベトナム料理ぃ?アジア料理だったら何でも食べたい気分だからいいけど、どうなんだろう…。すっごく怪しげなものが出てくるんじゃなかろうか。口では「わーい♪行くいく!」と言ったものの内心不安だったわたし。しかし、いい方向に期待は裏切られました。ちゃんとベトナムっぽい味がして美味しい。わたしが食べたのはライスヌードルと野菜の上に揚げ春巻きがのっかったもの。去年友人のKちゃんとカンボジア&ベトナム旅行に行った際、ホーチミン市内で行ったWrap & Rollという春巻きのチェーン店がめちゃくちゃ美味しかったことを思い出しました。
むー、ドイツでこんなにちゃんとした料理が食べられるとは。人気店のようで、20人ほどしか入れない狭い店内はすぐにいっぱいになりました。

「カンボジアとベトナムとタイの三ヶ国だったよね?」Sebastianに聞きました。
「そうそう。今回の噴火の前に帰国できてよかったよ」
「また東南アジアに行きたい?それとも、もうしばらくいいよって心境?」今度はWilhelmからの質問です。
「また行きたいな。近い将来…そうだな、三年以内くらいには」そんなに気に入ったんだ。Sebastianは去年の今頃、東京オフィスで働いていました。今のわたしがドイツに期間限定で出張しているのの逆バージョンです。わたしとは違い、自分から東京行きに志願したほど。アジアがかなり肌に合うみたいです。

「そういえばかなりお休み長かったよねえ。三週間だっけ?ねえねえ、ドイツではそのくらいのバカンスって普通なの?」そういえば最近オフィスでSebastianを見かけないなあ、と思って同僚に聞いてみたらなんと三週間と聞きかなり驚きました。
「そうだなあ…珍しいことではないよ。でも、二週間が一般的かな。別に三週間休んでも白い目で見られることはないけど、有給をそんなに一度に使っちゃうなんてもったいないっていう感覚だと思う」
「いーなー。日本だと三週間のお休みなんてありえない。それくらい、いやそれ以上有給がたまっている人はいくらでもいるけど。会社によると思うけど、新婚旅行とか特別な機会だと二週間認めてくれるところもある…かもしれない。普通だったら長くて十日くらいじゃないかなあ」
「そういえば日本にいたときゲンイチがたった一週間の休みでイタリアに行ってきたのは驚いたよ。自分だったら絶対あれはしないなあ」日本人の感覚では一週間でヨーロッパ旅行なんてざらです。うらやましい発言だ。
「三週間だと文句を言われないけど、四週間以上だったら言われるかも…待てよ、前言撤回。休み前にちょっと嫌味言われたこと思い出した」
「えー、三週間で文句言われる筋合いないっしょ。ところで嫌味言ったのって誰だれ?」Wilhelmは興味津々です。
「Xxxxだよ」なんだか納得したみたいです。

実は年間祝日数という観点からすると、ヨーロッパは意外と少なめです。
日本は15日。
ドイツは州によって異なりますが、わたしの住んでいるノルトライン・ヴェストファーレン州は11日。一番少ないのはハンブルクなどの9日。ベルギーも9日。フランス、デンマーク、ハンガリーは10日。イタリアは12日。オーストリアとギリシャがやや多く13日。
でも、実際のお休みは日本の労働者の方が短いと思います。

南欧系の会社に勤めていた頃、7-8月と12月はろくに仕事になりませんでした。8月は一月まるまるバカンス。7月になるとみんなお休みのことで頭がいっぱいになり、浮き足立っていました。向こうがバカンスになる前に何とか終わらせようとこちらが必死になっても、向こうに危機感は感じ取ってもらえませんでした。明らかにやっつけ仕事が届いて溜息をつくこともしばし。こちらが殺気立っているのに「ねえねえ、わたしはもうすぐマ・ヨ・ル・カ♪Monishaはお休みどうするのぉ?」というようなメールが来たときにはもうどうしてくれようかとわなわなしました。12月にはクリスマス休暇があるので、夏ほどではないといえ同じような状況になりました。

ドイツではイタリアやスペインのような南欧のように誰もが休みをとる時期というのはなく、好きな時期に2-3週間のお休みをとるそうです。お子さんのいる家庭では学校が休みの時期に合わせて夏にとるみたいです。

なんで日本でも同じようなことができないんだろう!!話を聞いていて心底思いました。わたしたちの世代が管理職になるような頃、状況は変わってくるんでしょうか。それとも働き蜂の習性はそうやすやすとは変わらないのか。二、三十年後なんて遠い先のようですが、メンタリティーやワークスタイル、価値観が変わるには十分な時間なんでしょうか。
わたしの場合、やることをやって引継ぎをきちんとしてくれれば、同僚が三週間休みをとっても何の異存もございません。

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ヨーロッパの方にとっては太陽のないバカンスだなんて!!です。わたしはただでさえ日焼けしやすい体質なので、そこまで太陽がさんさんとしていなくてもいいんですが…。
アンコールワットに向かう参道です。

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by monisha | 2010-04-24 04:10 | ドイツ生活

噴火の余波

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「ああ、もーーーーーー!!!!」
隣の部屋のIreneが叫んでいます。コンピューターが遅かったり、データ分析の方法が間違っていることに気づいたり、クライアントからのメールが厄介だったり、とにかくしょっちゅう叫んでいるのでもう慣れっこです。
「Ireneが叫んでるわね、あんまり悪いことじゃないといいけれど」いつも落ち着いている同室のNadiaです。
「同じプロジェクトチームだったし、今も隣の部屋だからいいかげん慣れた。何かPCの不調じゃない?」
「だったらいいんだけど、今週末お母さんと二人でローマ旅行って言ってたからキャンセルになったんじゃないかと思って」
「あー、アイスランドの火山の影響で」
「灰の影響なんてここの空を見る限りじゃわからないわね」
「普通に晴れてるよね」

翌日、Ireneたちとお昼に一緒に行ったので聞いてみました。
「ねえねえ、ローマ旅行キャンセルになっちゃったの?」
「そうなの」Ireneは大きく溜息。「母が楽しみにしてたのに。うちの母は64歳で、これまでローマに行ったことがなくてさ。その母がこの年齢になって遥々ローマに出かけようっていうのに、なんで今になって急に火山なんだか。あ゛―、もう!」
「64年に一度の機会だなんて、そういう言い方をするとえらくドラマチックだね」Bastienの冷静なつっこみです。

「他に誰か出張とかで飛行機に乗る予定だった人がいるか知ってる?」Adelineが訊きました。
「Timothyがそう」Ireneに聞けば社内の噂は大抵わかる、と言われるのが納得。本当に何でも知っています。「フランスのどこか、ここから600kmは離れたところで足止めされたんだって」
「えー、それでどうしたの?」
「レンタカーして帰ってきたそうなの…初対面の人でカーシェアしたって言ってたわ」
「でも、そんなに都合よく同じ方面に帰る人どうやってみつけたの?」
「わたしの予想だけど、ホテルのロビーで同様に困っていそうな人にお互い声かけたんじゃない?」後でたまたまTimothyに真相を聞く機会があったのですが、半分当たり。同乗者のうち一人は朝出会い、後の二人は航空会社提供の食事券が使えるレストランで出会ったそうです。
「でも、なんでわざわざレンタカーをシェアしたの?」素朴な疑問です。一人で乗ればいいのに。知らない道を一人で運転するなんて怖い、なんてそんなセリフは絶対に出てこない40代のおっちゃんのTImothyです。
「ケチだから」IreneとAileenがぴったりハモりました。なんてシンプルかつ説得力のある答え。ああ、納得。
「みんなドイツのどこかでバイバイ、ってことになったみたい。一番遠い人が車を返却したんじゃないかなあ」
転んでもただでは起きないTimothyは同乗者の名刺をゲットし、うちの得意業界だしクライアントになる可能性があるとほくほく嬉しそうにしていました。

あららお気の毒、と呑気に構えていましたが他人事ではありません。わたしが帰国する頃、同じようなことが起こったらどうしよう。アイスランド気象庁は噴火活動は数日から数週間続きそうだとコメントしているそうです。
心配なことはたくさんあります。
わたしのドイツでの就労ビザの有効期限は半年間。二、三日くらいしか猶予のない状態での帰国なので、少し滞在が延びると即不法就労・不法滞在になってしまいます。天災の場合、例外として罰則が免除されるのでしょうか。ドイツに向こう三年間入国できません、なんてことがあったら困ります。そういった情報をEU内で共有していて、他の国でも入国拒否なんてあったら心底困ります。
ドイツに来たときもそうでしたが、帰国時は大荷物です。プライベートと仕事用のノートパソコンが一台ずつ、カメラボディとレンズ三本はスーツケーに入れることが出来ません。この大荷物で空港まで行き、そこでじーっと飛行機を待ち続けたり、日本に飛ぶ便がある別の空港まで移動…なんて考えたくありません。

わたしは無事帰国できるんでしょうか。最後まで油断できなさそうです。

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by monisha | 2010-04-17 06:04 | ドイツ生活